ピスタチオの驚きの効能7つ!栄養効果がアップする食べ方とは?
お酒のつまみやお菓子のトッピングとして食べることの多いピスタチオ。
他のナッツ類とは一線を画す独特の風味が人気で、最近ではアイスクリームやマカロンなどにも使われていますよね。
ピスタチオは、その小さな実に驚くほどの栄養がギッシリ詰まっていることと、古代の女王シバが好んだことから「ナッツの女王」と呼ばれています。
女王と呼ばれるほど優れているピスタチオにはどんな栄養と効果・効能があるのでしょうか?
ここでは、ピスタチオの7つの栄養素と効果効能、栄養を摂る時の注意点3つ、栄養効果がアップする食べ方4選について紹介していきます。
1.ピスタチオの7つの栄養素と効果効能
ピスタチオは地中海沿岸が原産で、日本で栽培するのは難しいとされています。
そのため、現在日本で流通しているものはほぼ100%輸入物になります。
市販のピスタチオは塩分で味付け加工されているものが多いのですが、最近は無添加のものも増えてきています。
それでは、ピスタチオの栄養にはどんなものがあるのか、順番に見ていきましょう。
@高血圧の予防やむくみを解消するカリウム
ピスタチオはナッツ類の中でもっとも多くカリウムが多く、100g中に970mgも含まれています。
これは野菜の中でもっともカリウムの多いパセリ(100g中1000mg)とほぼ同じ量なのだとか!
カリウムには、体内の余計な水分や塩分を排出してくれる働きがあります。
そのため、塩分の摂り過ぎによって引き起こされる高血圧の予防やむくみを解消する効果が期待されます。
塩分が高い食事を好む日本人には積極的に摂取したい栄養素の1つですね。
また、アルコールを飲むと利尿作用でトイレに行きたくなりますが、尿と一緒にカリウムが排出されるのでカリウム不足になることがあります。
お酒のおつまみとしてピスタチオを食べるのは、カリウムを補給する効果もあるのですね。
カリウムには筋肉の収縮を正常に保つ働きがあり、不足すると体力不足や脱力感を感じるようになります。
特に運動をされる方は、ピスタチオを日常的に摂ると手軽にカリウムの補給ができるのでおすすめです。
A脳や体の疲れを和らげるビタミンB1
ピスタチオには、糖質をエネルギーに変換するのに必要なビタミンB1も含まれています。
ビタミンB1は、「疲労回復のビタミン」と言われている大事な栄養素。
糖質をエネルギーに変えてエネルギー代謝をスムーズにすることによって、疲労回復と同時に太りにくい体を作る働きがあります。
脳や神経もブドウ糖よりエネルギーを吸収しているので、ビタミンB1が不足すると頭が疲れたり集中力が落ちたりすることに。
体や頭が疲れた時にイライラを感じるのは、ビタミンB1不足が影響しているとも言われています。
勉強や仕事で疲れている時には、少量のピスタチオを食べると、疲労が和らぎますし精神的にも落ち着きます。
B悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす不飽和脂肪酸
ピスタチオは全体の半分が脂質で作られています。
そのため脂っぽいと感じることも多く、食べると太りそうなイメージも。
しかし、ピスタチオの脂質はほとんどが「太りにくい脂」と言われている不飽和脂肪酸で、その中でもオレイン酸とリノール酸が多いのです。
オレイン酸
オレイン酸は血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあり、動脈硬化を防いで心筋梗塞や脳梗塞を予防します。
同時に、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすことにより血液がサラサラになり、体全体の代謝がアップする効果を発揮します。
代謝が上がると脂肪燃焼率がアップしてダイエットに繋がるので、太りにくい脂と言われるのですね。
さらに、オレイン酸には高い抗酸化作用もあります。
老化の原因とされる細胞の酸化を防いでシミやシワを改善してくれる、アンチエイジングに非常に有効な成分となっています。
リノール酸
リノール酸も、オレイン酸と同じく血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させる効果が期待できます。
ただし、リノール酸の場合、摂り過ぎると悪玉コレステロールと一緒に善玉コレステロールも減らしてしまうこともあるのです。
善玉コレステロールが減ると逆に動脈硬化の原因となってしまうので、リノール酸の摂り過ぎには気をつけなければいけません。
リノール酸には肌の保湿や抗炎症作用、アンチエイジングなど、美容に役立つ効果もたっぷりです。
髪に栄養を与え、抜け毛を予防するなど、髪の健康や育毛にも大きく関係していると言われています。
C貧血の予防や疲労回復効果がある鉄分
鉄分には血液中のヘモグロビンを構成する成分で、全身の細胞や組織に酸素を運ぶ役割を持っています。
体内の鉄分が足りなくなると貧血やめまいを起こす原因になるので、特に成長期の子供や女性が不足しがちな栄養素です。
ピスタチオ自体は、鉄分がそれほど多い食品ではありません。
ですが、ヘモグロビンを合成する時に必要な胴や、赤血球を丈夫にする亜鉛もピスタチオに含まれています。
胴や亜鉛には慢性疲労や体のだるさを改善する効果もありますので、ピスタチオは貧血と同時に肉体疲労の予防も期待できますね。
D眼病を予防するルティンとゼキサンチン
ピスタチオには「天然のサングラス」とも言われるルティンという成分が含まれています。
ルティンには抗酸化作用があり、紫外線やブルーライトなどの光を浴びた時に目の細胞の損傷を防いでくれる働きがあります。
白内障や黄斑変性症などの「目の成人病」に効果があるとされ、眼病予防ができる優秀な栄養素なんですね。
このルティンは、体内で合成することができないので食品やサプリメントで摂るしかありません。
しかも年齢が進むにつれルティンの数も減っていくので、目の病気が増える高齢者には特に摂取して頂きたいです。
さらに、ピスタチオには、ルティン以外にもゼアキサンチンという眼病予防に効果がある成分が含まれています。
ルティンもゼアキサンチンも、ピスタチオに含まれている量はナッツの中でもトップクラスです。
この2つの成分が不足すると視力が低下することもあるので、目の健康維持と疲労回復のためにも日常的にピスタチオを食べるようにしたいですね。
Eアンチエイジング効果が嬉しいビタミンE
ピスタチオには強い抗酸化作用を持つビタミンEが豊富に含まれています。
人間が呼吸をすると体内に活性酸素が発生しますが、この活性酸素が老化や病気の原因と言われています。
ビタミンEの抗酸化作用は、この活性酸素を除去して細胞の酸化を防いでくれるのです。
その結果、シミやシワ、たるみの改善ができ、アンチエイジング効果が得られます。
活性酸素を除去するとお肌のターンオーバー機能がアップするので、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルにも有効とされています。
先述のルティンやゼアキサンチンにも抗酸化作用があるので、ビタミンEと合わせるとピスタチオには美肌作りにとてもよい成分がたくさん含まれていることがわかりますね。
このほか、ビタミンEは血中のコレステロールの酸化も防止してくれるので、血液をサラサラにして動脈硬化を予防する効果もあります。
動脈硬化は脳卒中や心臓病の原因にもなるので、ビタミンEを摂取し続けることでこれらのリスクが軽減されます。
血行がよくなると体が冷えにくくなるので、冷え性に悩んでいる方には嬉しいですね。
F便秘を解消して食べ過ぎを防ぐ食物繊維
ナッツ類は全般的に食物繊維が豊富ですが、ピスタチオも例外ではありません。
食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維の2種類ありますが、ピスタチオの食物繊維のほとんどが不溶性食物繊維です。
水に溶けない不溶性食物繊維は、胃や腸に達すると水分を含んで膨らむ性質があります。
そのため、満腹感を得られるようになり、食べ過ぎを防いでダイエット効果が期待できます。
さらに不溶性食物繊維は、腸を刺激してお通じを促し、便のかさましをする働きもあります。
ダイエットの基本は便秘を解消することなので、お通じに悩んでいる方はピスタチオを食べてみてはいかがでしょうか?
食べる時は水分を一緒に摂るのを忘れないで下さいね。
2.ピスタチオの栄養を摂る時の注意点3つ
ピスタチオには体に良い成分がたくさん含まれていることはわかりましたが、食べ過ぎるとどうなるのでしょうか。
いくら体に良くても、一度に大量の栄養を摂取するのは体の機能のバランスを崩壊させるので好ましくありません。
健康や美容に良い影響を与えるには、食べる量と食べ方に注意する必要があります。
@ピスタチオの1日の適正摂取量は40〜45粒
ピスタチオの適正摂取量の目安は1日40〜45粒までが理想です。
もともと100gあたり615kcalという高カロリー食品ですから、脂質のほとんどが体によい脂といえども食べ過ぎれば太ってしまいます。
特にピスタチオは1粒の大きさが小さいので、何気なくつまんでいるといつのまにかたくさん食べていることも。
そして、市販のピスタチオは塩分で味付け加工されているものが多いので、さらにカロリーがアップしています。
美味しくてついつい食べ過ぎてしまうこともあると思いますが、適正摂取量の範囲内で楽しむよう心がけましょう。
A食前にゆっくり時間をかけて食べる
ピスタチオは食前に食べるのがもっとも良いです。
他の食品と一緒に食べることで栄養効果がアップしますし、栄養素を効果的に吸収することができます。
食べる時はしっかり噛んで時間をかけて食べるようにすると、満腹中枢が刺激されて食欲を抑えることができます。
ピスタチオは、他のナッツ類と違って硬い殻がついていますよね。
毎回剥くのが面倒と思いがちですが、この殻を剥く作業で食事のスピードが遅くなるので、その間に食物繊維が胃で膨張して食べる量を抑えてくれます。
そうした理由からも、ナッツ類でダイエットをするならピスタチオがおすすめなんです。
食事の前以外では、お腹が空いた時のおやつ代わりに食べるのもOK!
甘いお菓子やスナック菓子を食べるより、栄養満点で痩せる効果があるピスタチオの方がずっと良いですね。
ピスタチオの疲労回復効果なども考えると、勉強や仕事の合間に気分転換も兼ねてつまむのもいいと思います。
Bピスタチオは濃い緑色の方が新鮮
ピスタチオは他のナッツ類に比べると状態によって味の違いがわかりやすいです。
殻の中にある実は黄色〜緑色をしていますが、濃い緑色に近いほど質がよくて新鮮です。
実は酸化しやすく、酸化すると風味も味も落ちてしまうので、買う時は密閉された包装のものや缶詰のものを選びましょう。
保存する時も同様に、密閉できる保存袋や缶などに入れて下さい。
冷蔵庫や冷暗所で保存することで、数ヶ月間保存することが可能になります。
3.ピスタチオの栄養効果がアップするおすすめの食べ方4選
ピスタチオはそのまま食べても十分美味しいのですが、他の食品と組み合わせることでさらに栄養効果が期待できます。
脂っぽさが気になる方には単品で食べるよりもおすすめです。
食べ方の一例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
@ヨーグルトと合わせて美肌効果を高める!
ピスタチオの美肌効果をさらにアップさせたい人は、ヨーグルトにピスタチオを混ぜて食べてみませんか?
インドにはヨーグルトとピスタチオを混ぜた「シュリカンド」というデザートがあるほど、ピスタチオとヨーグルトの相性はバッチリ!
カレーなどのスパイス料理や濃い味付けの料理の後に食べると、さっぱり美味しく頂けます。
きな粉やブルーベリーソースを合わせるとさらに美味しくなります。
A淡白な魚料理のトッピングに最適
サケや白身魚など、淡白な魚料理にはオイリーなピスタチオがとても合います。
魚の切り身に細かく砕いたピスタチオをのせ、オーブンで焼いたグリル料理がおすすめです。
特に、サケや真鯛にはアスタキサンチンという抗酸化作用を持つ成分が多く含まれています。
アスタキサンチンは脂と一緒に摂ることで栄養の吸収率がアップするので、脂質の高いピスタチオと食べると相乗効果が期待できますね。
Bほうれん草や小松菜と合わせて鉄分補給する
ピスタチオを粗く刻んでほうれん草や小松菜と一緒に炒めてみましょう。
もしくは、細かく砕いてごま和えのように調理してみましょう。
ピスタチオと同じく鉄分が豊富なほうれん草や小松菜を一緒に食べることで、貧血を予防することができます。
特に貧血を起こしやすい女性の方には、積極的に鉄分を摂って頂きたいです。
Cペースト状にしてアレンジ自由の万能ソースに!
そのまま食べるのに飽きてしまった時は、ペースト状にするのもおすすめの食べ方です。
フードプロセッサーなどで細かく砕いたピスタチオにオリーブオイルと塩を混ぜてよく練ると、ピスタチオペーストの完成です。
パスタにあえたり、トーストにのせたり、お肉やお魚料理のソースにしたりと、幅広いアレンジが楽しめますよ。
特にビタミンB1を多く含む豚肉と合わせると、疲労回復や夏バテの予防に最適です。
まとめ
ピスタチオの7つの栄養素と効果効能、栄養を摂る時の注意点3つ、栄養効果がアップする食べ方4選を紹介してきました。
今回のポイントはこちらです。
- ピスタチオにはカリウムやビタミンB1、鉄分など健康維持や美容に良いとされる栄養素が豊富に含まれている。
- アンチエイジングや美肌を作るビタミンEや不飽和脂肪酸、貧血を予防する鉄分など、女性に嬉しい栄養素が多い。
- ピスタチオの1日あたりの適正摂取量は40〜45粒。食前にゆっくり時間をかけて食べるのがもっとも良い。
ピスタチオがとても優秀な栄養素に恵まれた食品だということがおわかり頂けましたでしょうか?
ほんの少しの量を食べるだけでも十分な効果がありますので、毎日食べ続けることを目標にしたいですね。
くれぐれも食べ過ぎには気をつけて、ピスタチオを健康維持に役立てましょう!
引き続き、「ナッツ 栄養」を紹介していきます↓
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