カシューナッツの栄養価と効果効能6つ!食べるときの注意点とは?
コロンとした独特の丸い形と歯ざわりの良い食感、コクのある甘みが美味しいカシューナッツ。
ナッツ類の中でも人気が高く、よく食べるという方も多いのではないでしょうか。
殻や皮がないので食べやすく、空腹時に食べるとついつい手が止まらなくなってしまいます。
そんなカシューナッツですが、美味しいだけでなく、健康維持や美容のために必要な栄養素がぎっしり詰まっているのをご存知でしたか?
適量を食べ続けることで、生活習慣の予防やスキンケア、疲労回復など、さまざまな効果が期待できるのです。
具体的にはどのような栄養効果・効能があるのでしょう。
ここでは、カシューナッツの栄養価と効果効能6つ、栄養を摂る時の注意点3つ、栄養効果がアップする美味しい食べ方について紹介していきます。
1.カシューナッツ6つの栄養価・効果効能
カシューナッツは、「カシュー」という木の種子のことです。
中南米で生産されることが多く、日本では栽培されないので、流通しているカシューナッツは100%輸入物となります。
カシューナッツの栄養にはどんなものがあるのか、順番に見ていきましょう。
@エネルギーの源になり元気を作る糖質
カシューナッツを食べると太るイメージがあると思います。
確かに、ナッツの中でもカシューナッツやマカダミアナッツは特に脂っぽいですし、美味しいので一度にたくさん食べてしまいがちですよね。
実際、カシューナッツのカロリーは100gあたり約576kcalと高く、たくさん食べれば太るのは避けられません。
ですが、カシューナッツの太る原因として注目したいのは、カロリーではなく糖質の方なんです!
糖質は体内でグリコーゲンに変化し、体のエネルギー源となる必要不可欠な栄養素の1つです。
ですが、摂る過ぎると太ると言われています。
カシューナッツ100gあたりの糖質は約20gです。
この数字だけ見るとあまりピンときませんが、他のナッツの糖質量と比較してみましょう。
【主なナッツ100gあたりの糖質量】
- カシューナッツ 20g
- アーモンド 9.3g
- クルミ 4.2g
- ピスタチオ 11.7g
- マカダミアナッツ 6.0g
こうして見ると、カシューナッツの糖質がいかに高いかが一目瞭然ですね。
カロリーも糖質も高い食品なので、食べる量に気をつけて下さい。
A身体機能の調整や疲労回復効果のあるミネラル
カシューナッツには、亜鉛・鉄分・マグネシウム・カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
各ミネラルの特徴は次の通りです。
亜鉛
カシューナッツの亜鉛の含有率はナッツ類のみならず全ての食品の中でもトップクラスです。
亜鉛には育毛作用があり、抜け毛を防いだり髪をきれいにしたりする働きがあります。
また、カルシウムの吸収率を高める効果があり、骨を丈夫にしてくれます。
鉄分
赤血球のヘモグロビンを作る栄養素で、体の隅々に酸素を送り届ける働きをします。
貧血を予防する効果があり、特に女性は一定量を摂る必要があります。
貧血以外にも、疲れやめまい、動悸などを予防する効果があるので、疲れを感じた時に補給しましょう。
マグネシウム
タンパク質の合成やエネルギー代謝、骨の形成など、体内にあるおよそ300種類の酵素の働きを助けるミネラルです。
体温や血圧を調整する機能があり、高血圧を予防する効果が期待されます。
また、筋肉の収縮を正常に保ち、心筋梗塞や狭心症といった心臓の病気の予防にも繋がります。
カルシウム
骨や歯を作るミネラルとして有名ですが、同時に骨を支えて内臓を守る役割もあります。
不足すると骨粗鬆症をはじめとした骨の病気にかかりやすく、スカスカの骨になってちょっとぶつかっただけで骨折してしまうことも。
カルシウムが不足しがちな成長期の子どもや妊婦・授乳期間中の方、高齢者には特に必要な栄養素です。
B体や脳の疲れを癒すビタミンB1
カシューナッツはビタミンB1が多い食品としても知られております。
その含有量はナッツの中では松の実に続いて多く、なんとくるみの約2倍になるのだとか!
ビタミンB1には糖質をエネルギーに変える働きがあり、疲労回復効果が期待できます。
毎日疲れ気味の方や、運動をされる方、体を動かすハードワークの方などには、少量のカシューナッツを持ち歩いて、疲れを感じたら食べて頂きたいです。
ビタミンB1は脳や神経にエネルギーを供給する働きもあるので、頭を使い過ぎて疲れている時にも非常に有効です。
勉強や仕事の合間にカシューナッツを食べると、脳の疲労が回復できます。
ビタミンB1には夏バテを予防にも効果的なので、特に暑い日には積極的に摂るようにしましょう。
C便秘解消とデトックス効果のある食物繊維
ナッツ類は全般的に食物繊維が多い食品で、カシューナッツも例外ではありません。
カシューナッツの食物繊維は100gあたり6.8gですが、食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類あります。
カシューナッツの食物繊維は、水溶性食物繊維が0.8g、不溶性食物繊維が6.0gと、後者が大半を占めているのです。
この2種類の食物繊維の違いは、大きく言うと水に溶けるかどうか。
不溶性食物繊維は水に溶けない性質があるので、胃や腸に達すると水分を含んで膨らみます。
そのため、満腹感を得られるようになり食べ過ぎを防いでくれるので、ダイエット中の方にとっては心強い味方ですよね。
同時に、腸内の有毒物質を排除するデトックス効果もあります。
食物繊維をお通じが良くなると言いますが、不溶性食物繊維の場合、摂り過ぎると逆に便秘になってしまうことがあります。
カシューナッツを食べる時は水分も一緒に摂るようにして下さい。
D血中コレステロールを減少させるオレイン酸
カシューナッツは全体の約半分が脂質でできています。
こう聞くと脂っぽくて高カロリーなイメージですが、脂質の大半は不飽和脂肪酸で太りにくい脂と言われる種類のもの。
カシューナッツの不飽和脂肪酸は、オレイン酸という体に良い脂肪酸がほとんどなのです。
オレイン酸には血中のコレステロールを減らす働きがあり、動脈硬化を防いで心筋梗塞や脳梗塞を予防してくれます。
同時に、オレイン酸には高い抗酸化作用もあります。
体内に自然発生した活性酸素を取り除く性質があるので、老化の原因とされる細胞の酸化を防いで、アンチエイジングに非常に有効な成分となっています。
カシューナッツの脂質は、生活習慣病の予防とアンチエイジング効果を兼ねそろえた優秀な脂と言えるでしょう。
E血液を作り貧血を予防するモリデブン
カシューナッツには「血のミネラル」と言われるモリデブンという栄養素が含まれています。
モリデブンには体内の酵素の働きを助ける力があり、脂質や糖質、老廃物などの代謝をサポートしてくれます。
代謝をよくして有害物質を体外に排出するため、デトックス作用があるのですね。
また、尿酸の生成を促進して尿酸値を下げる働きがあるので、痛風を予防する効果もあります。
この他にも、モリデブンには血液の生成を促進させて貧血を予防する効果や、食道がんを予防する効果があり、健康維持にとても役立つ栄養素となっています。
2.カシューナッツの栄養を摂る時の注意点3つ
カシューナッツの栄養効果・効能が優れていることはわかりましたが、だからといって食べるほど効果が上がるわけではありません。
一度にたくさん食べ過ぎると、カロリーもそうですが栄養の過剰摂取になり、逆効果をもたらす可能性もあるのです。
健康や美容に良い影響を与えるには、食べ方に注意する必要があります。
特に注意していただきたいポイントをご説明しましょう。
@素焼きで無塩のカシューナッツを選んでカロリーの摂り過ぎを防ぐ
カシューナッツが高カロリーかつ高糖質で太りやすいことは先ほど紹介しましたが、肥満の原因としてはさらに懸念すべき要素があります。
他のナッツ類と市販の製品を比べた場合、カシューナッツは圧倒的にオイルや塩で味付け加工されているものが多いのです。
特に塩分の含まれた商品が多く、「素焼き」と書いてあるものでも塩味がついているものがほとんどです。
味付け加工されたカシューナッツはもちろん美味しいのですが、食べ過ぎてしまうのが困りものですよね。
塩分や添加物を摂り過ぎると、太るだけでなくニキビや肌荒れの原因にもなります。
カシューナッツを食べるなら、素焼きで無添加のものを選ぶのがおすすめです。
最近、コンビニやスーパーでは塩味のものと無塩のものの両方が売られていますので、購入の際は気をつけてチェックしてみて下さいね。
Aカシューナッツの適正摂取量は1日で約10粒
食べ過ぎを防ぐには、あらかじめ食べる量を決めておけばよいのです。
カシューナッツの1日あたりの適正摂取量は25gとされており、粒にすると約10粒になります。
意外と少なく感じますが、やはりカロリーと糖質が気になるのでこれぐらいにしておくのがベストでしょう。
また、栄養やダイエットを意識するなら、食前に食べるのが理想的です。
他の食品と一緒に食べることで栄養効果がアップしますし、食物繊維が胃で膨張して食べる量を抑えてくれます。
食前以外でしたら、間食時におやつ代わりに食べるのもいいですね。
少量でも栄養補給ができて空腹を満たしてくれるので、小腹が空いた時にはカシューナッツをつまみましょう。
食べる時はしっかり噛んで時間をかけて食べるようにすると、満腹中枢が刺激されて食欲を抑えることができます。
Bカシューナッツを食事に置き換えるダイエットは避ける
「少し食べるだけでたくさんの栄養が摂れるなら、食事代わりにカシューナッツを食べればいいのでは?」という発想から、ダイエットを実践している方もいらっしゃいます。
結論から言うと、カシューナッツを食事に置き換えるのは避けるべきです。
確かに、栄養があって空腹が満たされるなら、一見理にかなっていますよね。
しかし、食事代わりにカシューナッツをずっと食べ続けることにより、栄養バランスが偏り、新陳代謝が衰えて体の機能が低下してしまいます。
それに、いくら空腹を満たすといっても、3度の食事の代わりになるほどの満足感には到底届きません。
カシューナッツで置き換えダイエットを実践するなら間食にしましょう。
3.カシューナッツの栄養効果がアップする美味しい食べ方
そのまま食べても美味しいカシューナッツですが、他の食品と一緒に食べることでさらに効率よく栄養を吸収できます。
ずっと食べ続けていれば飽きてしまうので、アレンジして変化をつけることも大切ですね。
おすすめの食べ方を紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
@クエン酸やビタミンCを含む食品と一緒に調理する
私たちの体に必要不可欠な鉄分には、体に吸収されやすい鉄と吸収されにくい鉄の2種類があります。
カシューナッツに含まれる鉄分は、残念ながら体に吸収されにくい鉄分の方。
ですが、ビタミンCやクエン酸が入った食品と一緒に食べることで吸収率をアップできるのです!
おすすめはビタミンCの多いピーマンやブロッコリー。
中でも赤ピーマンや黄ピーマンはビタミンCが非常に豊富で、緑ピーマンよりも苦味が少ないのでお子様でも食べやすいかと思います。
鶏肉のカシューナッツ炒めにピーマンを入れるのは、見た目や味以外にこんな効果があったのですね。
Aはちみつで漬け込んでハニーナッツにして食べる
単体で食べるのに飽きてしまったら、はちみつ漬けにしてみてはいかがでしょうか?
フライパンで無塩のカシューナッツを乾煎りし、消毒した瓶に入れてひたひたになるまではちみつを注ぎます。
1日寝かせれば、美容成分たっぷりの甘くて美味しいおやつの出来上がりです。
スキンケアに効果のあるビタミンやミネラルを豊富に含んだはちみつとカシューナッツの組み合わせは、美味しさも栄養効果もバツグン。
日が経つごとに味が馴染んで美味しくなるのも嬉しいですよね。
ただし、ハチミツもカシューナッツも糖質が高いので、食べ過ぎにはご用心を!
B野菜やフルーツと一緒にスムージーにする
フルーツや野菜でスムージーを作る際に、カシューナッツも一緒にブレンドしてみましょう。
カシューナッツを3時間以上水につけて、他の材料と一緒にミキサーにかけて下さい。
ナッツの中でも柔らかいカシューナッツは、攪拌するとなめらかになって飲み物として飲んでも粒が気になりません。
フルーツや野菜の美味しさにカシューナッツの甘み・コクが加わり、満足感のある一杯になります。
おすすめの組み合わせを紹介しますので、ぜひお試しください!
- バナナ+はちみつ+カシューナッツ
- いちご+牛乳+ヨーグルト+カシューナッツ
- 小松菜+バナナ+カシューナッツ
C細かく砕いて料理のトッピングに使う
カシューナッツをフードプロセッサーなどで細かく砕くと、料理のトッピングとして使えます。
サラダ、パスタ、グラタン、カレー、炒め物、おひたし、カルパッチョなど、幅広い料理のアクセントになって味が広がります。
カシューナッツをトッピングすることで見た目も良くなりますよね。
麻婆豆腐やチャーハンにも合いますよ。
アイスクリームにかけてもいいですし、トーストにバターやはちみつと一緒にのせても美味しいです。
いろんなアレンジが楽しめますので、ある程度まとめて砕いてビンなどに保存しておくことをおすすめします。
Dヨーグルトに混ぜて食べる
意外な組み合わせに感じるかも知れませんが、カシューナッツはヨーグルトに混ぜて食べても美味しいです。
お好みのドライフルーツを一緒に混ぜるとさらに美味しくなります!
カシューナッツに含まれる亜鉛はカルシウムの吸収を高めますが、乳製品と一緒に食べることでさらにその効果がアップするのです。
ぜひヨーグルトやチーズと一緒に食べてみて下さい。
まとめ
カシューナッツの栄養価と効果効能7つ、栄養を摂る時の注意点3つ、栄養効果がアップする美味しい食べ方について紹介してきました!
今回のポイントはこちらです。
- カシューナッツはカロリーも糖質も高め。ミネラルや食物繊維など、健康維持に必要な栄養素がたっぷり含まれている。
- カシューナッツの適正摂取量は1日で約10粒。素焼きで無塩のものがベスト。
- 他の食品と一緒に食べるとさらに栄養効果がアップする。食べ飽きないためにアレンジ料理もおすすめ。
美味しくて栄養のいっぱい詰まったカシューナッツですが、食べ過ぎは禁物です。
他のナッツと比べて太りやすいということを念頭に置いた上で、適正量を毎日少しずつ食べ続けたいですね。
これからは栄養価を意識しながら、美味しく楽しくカシューナッツを食べてみて下さいね。
引き続き、「ナッツ 栄養」を紹介していきます↓
他にこんな記事も読まれています